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【282】 § 快楽物質[m‐♀] §

2010/06/05 18:58
【β-エンドルフィン-脳内モルヒネ-】

真夜中のオフィス…。

自分のキーボードを弾く音に意識が呑まれていきます…。
ここ…何日か、眠らない日が続いていました…。

既に、眠気はなく、精神は、連日の案件処理で、かなりのストレスを受けているのだと解るのですが…『何も』感じなくなっていました。
それに代わるように、単調に休みなく打ち続けるキーボードの硬さが徐々に指先と腕に響いて、痺れと熱を持ち始めてきたのが解るのですが…
それでも、尚…
無意識のうちに、手の動きは止まることはなく…
打ち続けるのです。
不思議な…感覚なのです…。

【止まらない】…

ただ…神経だけが…
異様に研ぎ澄まされるのです。

よく…『ランナーズハイ』…と言う言葉を耳にされる事があるかと思います。
私は長距離ランナーでもありますが、そう度々は経験をした事はありません。

どちらかと言うと…
仕事をしている時の方が、その頻度が多いように思います。

簡単にランナーズハイを言い表せば…
人間の身体と言うのは、様々な拮抗作用を持ち合わせていますが…
そのひとつ…と言えましょう…。
例えば…先程の『眠気』などは、疲れれば眠気を誘って体を休ませようとする…。
しかし、それに相反し徹夜明けなどで疲労も眠気も消え失せ、妙に感覚が冴えてきたように感じられたこと…ないでしょうか…?

まるで…【眠り】を…とって喰ってしまったように…。

人がストレスにさいなまれる状況に置かれた時、その人の体内には…目を覚ますことを強制させる様な覚醒剤のような働きが生み出され、体を活気づけるか、又は昏迷状態を引き起こす抑制薬であり、酩酊・多幸感などを造作してしまう麻薬やアルコールのような働きを脳に作用させてストレスをうやむやにしてしまう訳です。

…そんな拮抗作用が生じる…。

わたくしは、遮光カーテンの重なりが、若干…ずれていた部分から夜闇の色を確認していたのですが…
無意識に顔を振った、その時に眼に入った色は紺色をしていました。

-明け方が…近いのか…。-

そんな事を微かに、頭の片隅に思いながら…
わたくしの痺れた腕は、それでも尚…キーボードを弾くのを止めようとはしませんでした。
その時でした…。

異音が、ある方向から響きました。

その、神経を指す様な、音に、さすがに…指がキーボードの上で宙に浮いて、降ろす事を躊躇いました。
…順調に続いていた作業が途切れてしまいました…。
さして身体には、疲れも感じていない代わりに、動きを阻害された瞬間に、わたくしの腕は鉛の様に、重く痺れを感じていました…

わたくしの指が止まり…複合機の方に…顔だけ傾ける様にして…眉間に若干皺を寄せ、薄目に…その方向を見定めていました。
プリントアウトしたのですが…

その命令を出した方向から…異音…

『止まった…』

わたくしは、利き手の痺れに腕を抑えながら、ゆっくりと立ち上がり…
複合機の前に行くと、全面の表示パネルに示された確認箇所を確かめました。
表示により点滅している個所…『異常』を指し示すサイン…。
それを確認すると、その部分のカパーを開けていました。
腰を落とし、床に座った方が作業しやすいかと思い…
立て膝で複合機の中を覗き込みました。
案の定…一枚の紙が…嫌な位置で鎮座ましましていました。

m-♀複合機(2010.06.04【快楽物質(2)】S)

様々な部品でカタチ作られた合成樹脂の塊りの空間に…
真っ白な一枚の紙が…歪みながら、ハマり込んでいるのです。

その紙の白さと…
暗い色の機械のコントラストに…私は、魅入っていました。
規則正しい配列の中にある…ひとつの『歪み』…。

そんなに機械モノは得意ではないので御座いますけれど…
何故か、そう言ったモノを眺め見るのを好きな、わたくしは…
暫く…『それ』を眺めていました…。

この現象が、繰り返されれば…それは『常時』となり、機械の『異常』としてみなされます。

これは注意を即す『信号』であり、『警戒』であり…『叫び』でもあります。
まぁ…機械が『叫ぶ』訳がないですので…あしからず…ですが…(笑)

機械であれば、原因を追及し、然るべきメンテナスを行い、摩耗の酷い部品や、耐久性に欠ける部分を交換すればよい訳です。
紙としての役割を成すことは…もうない、一枚の歪んだ異物…を呑みこんだ…機械…。
そんな…一枚の紙により、フリーズした機械の塊りを、私は見詰めていました。

それを…見詰めていた、わたくしの《脳》が…
作業を中断された代償なのか…様々に思考を巡らし始めました。

…わたくしたち人間は、…機械の様には…そうはいかない…。

わたくしたちの住む世界も…様々な規律…そして紀律が重なりあう集合体の様なモノでもあります。
それは…一般に社会.集団生活において人の行為の規準となるモノ…。
その定め…そして掟。
一定の秩序。
そして…決まり…。
そう言った単純かつ主観的な見解からの見定めから出来た世界であります。

しかし、ひとつの例として…例えば、世間一般に言われる「性行為の逸脱」のような性行為のありよう、性的衝動、性的指向、また多様な性的嗜好が変態であり「通常ではない」という、ひとくくりは、あまりにナンセンスで…それこそ、「思考の逸脱」ではなのか?と言う思いです。

そこに…『叫び』声を上げ…その『叫び』を聞き届ける者がいれば…
混沌としていようが、それは…ひとつの世界であります。

m-♀server(2010.06.04【快楽物質(4)】S)

何故…

こんなことを考えてしまったのか…
ふっ…と気づいて、ひとり…苦笑してしまいました。
同時に、力が抜けて…立て膝にしていたのですが、一枚板のマホガニーは床材が気持ち良く感じられて…脚を崩して、ぺったりと…座ってしまいました。
ひんやり…とした分厚い木の感触が、程良く体温を吸ってくれていました。
丁度、陰部に…その、木の感触を感じていました…。
同時に…体内から…するりっ…と、生温かい液体が下がってくるのが解りました。
それは…ランナーズハイの状態であった、わたくしの体内で生成されていた、「脳内生産麻薬様物質」…「エンドルフィン」が分泌されている状態と…交ざり合おうとしていました
わたくしの精神は、そのふたつにより、変質しようとしていました。
意識の高揚と、快感の存在…このふたつを結びつけようとしていたのです。

「ランナーズハイ」は、性行為をすると、β-エンドルフィンが分泌されるそうであります。かつ、β-エンドルフィンは脳内麻薬の一種で、モルヒネに比べて6.5倍の鎮痛作用がある…のだそうで…。
わたくしは…陰部に伝わった、冷たい刺激に無意識のうちに反応していました…。

数日間…眠っていないせいでしょうか…。
異常に敏感になっているようでした。
その日は忙しく自宅にも戻らずに仕事を続けていました。乳白色の薄地のスカートを通した冷たさは…何故か、ぴりぴりと痺れるようで御座いました。
それが、やがて…陰部の内側に入り込み、わたくしの内側をかき乱していったのです。
わたくしは、居た堪れなくなり、スカートの裾を払い…下着の上から指で陰部、全体に撫で上げるように触れていました…。
しかし、溢れだそうとする吐息を、口を微かに開けて、空気を逃がすように、小刻みに吐き出し…その高揚を何とか抑え込もうとしたのです。

でも…駄目…。

濡れ落ちる…淫液を認めない訳にはまいりません。
もどかしくショーツを脚から脱ぎ取ろうといたしましたけれど…片方だけ抜いて…左脚には、ショーツを絡みつかせたまま…わたくしは…
己の指を差し入れようとしていました。
生温かく…後ろの穴までも、滴るように濡れた…その部分の割れ目に指を滑らせ…指の腹に伝わる肉の感触が…次第に、柔らかく…淫靡な芳香を放っていくのを感じていたのです…。

わたくしの眼に…また…

灰色の合成樹脂の機械の内部が映りました…。
真っ白な紙が…未だに歪んで…そこにあります…。
その《歪み》に、愛おしささえ覚えてしまうのです…。

…わたくしの体内は…
今…歪んだ妄想を喰い…
熱く…熟れ…何かを欲し…腫れあがり…淫らな液を吐いていました。

そう…エンドルフィンは、本体、生体が過度の激痛やストレスに、曝さたとき防御反応として分泌されるのです…。

わたくしの…咽喉が…
ごくりっ…と鳴りました…。
その…「エンドルフィン」…。

「生成する者」と…
「促す者」

その…両方を…欲している…わたくしが…

居るのです…。

そう…
人は日常…多くの『人為的に製造された物質』の中で生きています
だから…解ることがあります…。
m-♀PC(2010.06.04【快楽物質(3)】S)


《生身である事の…残酷性》

を…。

心を宿しているモノが…破壊されて逝く時…
その切なさは…計りしれないのだと言う事…
しかし…その《切なさ》の中にこそ…人が人に壊されていく…本当の意味があるのです

無傷のところがないほどに…徹底的に…
完膚なまでに叩き壊された中に…見出される…
その、一片の《魂》に研磨されるまで…
いや…その…最後に残った一片さえも…
咀嚼し…その体内に収められる事を…
また…自分の納めてしまう事を妄想するのです…。

そこから…
じゅくじゅくと…膿むように…
産み出され、そして抽出される…
『β-エンドルフィン』に似て非なる…得体の知れぬ陶酔に溺れ…
…その秩序なき《破壊》を…望む…わたくしが…居るのです…。

m-♀女陰(2010.06.04【快楽物質(1)】S)

なぜなら…
《切ない》とは…その身に受ける、辛さややるせない気持ちだけを表す…モノではないからなのです。

《切なさ》の『切』とは、心が切れる程想う様を示しているのです。
「切なる想い」…「願い」「繋がりのある人への想い」を表しているのです。
《切ない(せつなし)》は…もともとは『大切に思う』という意味も成していたのです。
それがいつの間にか現代になり、否定的な意味合いのみでとられるようになったのです。

その《切ない》程の想いを胸に…
同化し…また…生成し…また…蘇える…
最後の一片に研磨されるまで…

そう…思い…想像した瞬間…
わたくしの指は…その《切ない》気持ちを指先に宿らせて…
体内にその《切なさ》を埋め込む様に…
女陰の奥底…
愛液と想いが…こぽこぽと…音を立てて湧きあがる源に…沈めていったのです…。

the end…。

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