『私のところは、かなり降りましたよ。』

シートベルトを着けられ、ウィンカーを操作し、車の流れと後方を確認ながら、Ｍ‐♂が仰いました。

『まぁ…。そうなのですか？』

『ええ。』

…雨と言うのは、まるで、境界を引くように出没する事が御座います。
m‐♀も、車を運転などしておりますと…まるで、一本の境界線を引いた様に雨で濡れた路面の色と、乾いた色が、くっきりと…分かれているのを見ることが御座います。
自然と言うのは…面白い造形を垣間見せてくれるもので御座います。

交通量はかなり御座いましたけれど、車の流れの切れ間を、捉(とら)えるように…
すぅ…
と、発進いたしました。

車内は、スタイリッシュで、スポーティーなデザイン…
身を包み込む様な､形状のバケットシートに､深めに身を沈めるようにして、座らせて頂き…
先程、すこうし…ひっぱられてしまったショーツを、身体を捩(よ)じらせる様にして、動きながら外せないか試(こころ)みてみました｡
実は､ショーツは､プッシーの陰裂に沿(そ)う様に､割れておりました｡
その､細いショーツの布地が､座った時の加減で､プッシーの陰裂に､入り込んでしまっていたので御座います｡
まるで…咥え込んでしまっている様で御座いました｡
そして､プッシーの陰裂は､その布地を包み込み､更に､中へ…中へと…取り込んでいる様にも感じました｡
…そして､細い布地がプッシーに喰い込んだ為に､【刺激】が､生(しょう)じておりました｡
…わたくしは､【それ】からも､逃れようと､試(こころ)みましたが…



【効を奏(そう)さず】…
と言う感じで…いまだに、陰裂の割れ目の内側で蠢(うごめ)いているのです…。
くぅ…うぅ…
と、入り込んでしまい、出てくる気配さえ御座いませんでした…。

………！？………



わたくしは、…下を向き…
眼を………瞑(つぶ)りました………。

はぁ…

と…咽喉に溜まっていた、息を吐き出していました。
………小さく。

だって…
【その時】…m-♀の敏感な部分…
まあるい突起物の、【その】先端に、喰い込んだショーツの布の感触が当たったので御座います…。
まるで…ちろりっ…と、舐められた様に微妙な具合で御座いました。
想定外の出来事に、気が…遠くなりそうでした…。




…Ｍ-♂は、まだ、お気付きではない…。

何とか、この状況を打開しなくては…と、下半身を、小さく左右に小さく揺らす様にして…
【それ】を試(ため)してみましたが…ますます、奥に入り込んでいく様で御座いました。
【入り込んだモノ】を取り出すには…
【直に】…と言う、手立てしかない様で御座いました。
まるで…一匹の細い【蛇】が、入り込んでしまったようでした…。
【引き摺(ず)りだす】…それしか…手段が【ない…】…。



わたくしは…自分の意識を戻す為に…胸に手を置き、深呼吸をいたしました…。
ぎゅうっ…
と…手を握り締めました…。




眼を、ゆっくりと…開いた時…
暗闇の中、【何か】を感じました…。

眉を潜ませるようにして…
自分の座っている座席から…
《そう》…
【自分】の足元を【見た】のです…。



《そう》…
グローブボックスの下…
左の奥辺りから…
暗闇の中に…音も立てずに…
【何か】が…蠢(うごめ)いている…そんな気持ちにさえなるので御座います。
丁度､グローブボックスの左奥辺り…
そこから､【わたくしだけ】に判る気配をさせて…音も無く…近付いてまいりました｡

ゆうるり…
ゆる…ゆる…

と…【それ】が､ショーツブーツの足元で…

ぴたり…

と…止まりました…｡
そして､わたくしの反応を楽しむかのように､ブーツの足先を…

ちろり…っ…

と…舐め…
夜の闇に…紛(まぎ)れて…
わたくしの脚を…這い上がってくる…のです。
まるで…一匹の見えない蛇が…脚を軸にして、螺旋(らせん)を描く様に…
わたくしの、プッシーまで…上がってきたようで…御座いました。
そして…陰裂を探り…敏感な突起物(clitoris-クリトリス-)を、細長い割れた舌で、ちろりっ…と、刺激する様な…錯覚…。

そんな…【感覚】に囚われて…おりました…。

わたくしは…足掻(あが)くのを止めて…
その【感覚】…
その【感触】…
に…身を任せる事に…いたしました…。



気持ちが、決まると…
…不思議と力が抜け…固く閉じていた脚が、すこうし、緩(ゆる)みました。
すると…【小さな蛇】も、わたくしの覚悟を察したのか…
手加減をするように、締めつけていたプッシーを、ほんの少しだけ解放してくれました。

わたくしは、先程の強い【感触】から、若干の変化があった事に、胸を撫で下ろしましたので御座います…。

拘束される様な、緊張感から逃れられた、わたくしは…
バケットシートに、更に深く包まれる様に…身を沈める形となりました。

眼の前…
夜の闇に、メーター等の計器類のパネルの発色が美しく眼に映り…
その､光を眼で追いながら…
おとなりに居(お)られる…
Ｍ-♂のハンドルを握る手を…見詰める…わたくしが【そこ】に居(お)りました。

３ヵ月ぶりに、お逢いした…。
Ｍ‐♂で御座いました…。

Ｔｏ　be　continued…