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M-0080219-m
バスルルームと、バニティールームは、寝室に隣接して…二階に御座います…。
わたくしは…バニティールームで、身に着けているものを、全て…
床に落としていきました…。
その日は、M-♂に【動画】を撮りお送りする事を、決めておりましたので…
その準備の為に、入浴を済ませようとしておりました…。
【動画】を撮ること自体、別に、お湯を浴びて準備をすることでもないように思われれるかも知れません…。
しかし、m-♀の中では…
それは、とても、大切な【儀式】の様にも思われるので御座います。
まるで…
その行為を行う前に、精進潔斎をするような…
全てを【無】にして…
彼の前に【全て】を晒したい…
そして…一番に…
【動画】を撮る前に…ゆっくりと…考えたかったので御座います。
【何故…M-♂が、わたくしに、今回、動画を撮る様に仰ったのか…。】
わたくしは…
M‐♂を想い描き…
身体と…
心の…
隅々まで、彼で満たしてから、事を成したかったので御座います…。
その【時間】が必要で御座いました…。
M-♂の【心】を感じ取りたかったので御座います。
そして、その前に、咽頭の、微かな痛みが気になりまして…
衣服を脱ぎ捨てた後…
わたくしは、先程、裸体のまま、キッチンまで、まいりまして…
咽喉を潤す為に、飲み物を作り、また、この上階に戻ってきたので御座いました。
さて…わたくしは、浴室に、身体を運び入れました…。
浴室の床に、そっと…脚をつけました…。
しかし…その感触が、何故か伝わってまいりません。
ことんっ…
右手に持った、柚子を炭酸水で割った飲み物のグラスを、浴槽の淵に置きました…。
その、空いた手の平で、脚を擦ってみましたが…
その刺激も、なんとも…はっきりしないのです…。
なんとも…不思議な心持ちで御座いました。
そして…
浴室に入る直前に、わたくしは…
もう片方の手には、二本のアロマ用のキャンドルを手に持っておりました…。
朱色を基調にしたマーブル柄の太い円柱のモノでした。
一本は、薔薇の香りのするもの…
もう一本は、バニラの香りのするもの…
浴槽の淵に置いたキャンドルホルダーに、その二本を立てました…。
わたくしは、暫らく眺めておりましたが…
…キャンドルに火を灯すのを止めました…。
今夜は…【焔‐ほむら-】を灯さずともよいと…思いました。
今宵は…【炎-ほのお-】を見ない方がよいと…思ったので御座います…。
しかし…
わたくしは、バスルームの灯りを点けずにおりましたから、キャンドルを灯さなければ…
室内は、暗闇になります…。
わたくしは、バスルームに隣接したバニティールームの灯りをつけたままして…
バスルームの灯りは点けずに…
間接的な【灯り】を外から…室内に届かせることといたしました。
白熱灯の、乳白色に近い、オレンジ色の灯りが、浴室とバニティールームを隔てているドア‐door‐の磨り硝子から、仄(ほの)かな灯りとなって入ってまいります。
浴室は、黒い御影石の様な、色調で御座いますから…
もともとが、シックな雰囲気で御座いまして…
その空間に、乳白色の灯りが届きますと…
なんだか…お月さまの光りが浴室まで入って来たように思われるような雰囲気で御座いました…。
そう…まるで…
バスタブの水面に映った…ドア‐door‐から、差し込んだ白熱灯の灯りは…
月光の様に…
わたくしには思えました…。
ゆらりっ…
わたくしは、思わず…その、バスタブの中で揺れている…
【月】に手を伸ばしていました…。
両手で、お椀の様なカタチを作り、その灯りを、掬(すく)い取ろうといたしました。
すると、一旦は、その、手の中に入るものの…
手を水面から離し…上に上げますと…儚(はかな)く…
掬い取った、お湯と一緒に、零れ落ちていくので御座いました…。
わたくしは、諦めて…
…シャワーから…熱いお湯を放出させ…
頭頂部から…
ゆっくりと…その流れの中に入っていきました…。
頭の芯は、そのお湯の熱さと、頭上から降り注ぐ水流の強さに反応するものの…
やはり…
何故か…わたくしの、身体に沿って、落ちていく、その雫の流れが下半身に行き着く時には…
その流れる感覚を感じなくなってしまうので御座いました。
わたくしは、お湯で濡れて重くなった髪を…
ふるりっ…
と、振いました。
たっぷりと、お湯を吸い込んだ髪は、幾筋かの塊りとなり、わたくしの肌に張り付いて、振ってはみたものの、水気が切れる訳では御座いませんでした…。
わたくしは…肌に、透明な雫を纏(まと)いながら…
たっぷりと、お湯のはった、バスタブに、感覚の無くなった【脚】を入れたので御座いました…。
バスタブの中に立ち…
ゆっくりと身体全体を沈めていきました。
先程…手に、掬い取ることが出来なかった【月】が…揺らめいていました。
ゆっくり…
ゆっくり…
沈みゆく、わたくしの身体と一緒に、心まで…堕ちてゆくのが解るので御座います。
そして、わたくしの身体が…湯舟の中の沈み切ると…
身体に張り付いていた…そのままにしていた髪が…
ゆっくりと…
お湯の中で、広がっていきました。
やがて…髪は、お湯の中に映った【月】の姿を取り込んでいったので御座います…。
…【月】は…わたくしと…と同化していきました…。
そして…まだ尚…
わたくしの、脚の感覚は戻らないままで御座いました…。
To be continued…
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≪連載記事:前記事参照≫
【 白い真珠、黒い真珠…。-white&black-《其の二》【-階段-】】
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