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【91】 § 逢初-あいぞめ-≪其の二十九≫【剃刀⑤】 §

2008/08/26 14:00
《剃刀(かみそり)⑤-儀式(ceremony)-》

【黒】…包含(ほうがん)するモノ…。包み、なかに含むモノ…。
【白】…解除するモノ…。もとに戻すモノ…。

わたくしたちは…
【無】…に…
還(かえ)ってゆくのです…。

《全て》を…
始める為に…。

わたくしは、【白い】カミソリを…M-♂の男根-penis-の近くに下ろしました…。

m-♀ 剃刀⑨

左手には…M-♂の男根-penis-を…しっかりと握らせて頂いておりました。
その、熱い…肉の棒は…わたくしに、その【存在】を知らせるように…
時折…

ぴっくり…

と…わたくしの手を押し返します…。
それは…心地よい律動となっていました…。
わたくしの体内に、鼓動にも似たリズムを刻むように…
左の手の平を打つのです…。
それは…まるで、わたくしの【鼓動】と…なっていくようで御座いました…。
わたくしの手に伝わる【それ】は…
【M-♂】が、わたくしの眼の前に居る…確かな【証(あか)し】…。

たっぷり乗せた泡が、手助けとなり、始めた頃よりも、スムーズに刃を当てられる様になっておりました。

m-♀ 剃刀⑩

【美しく剃りたい…。剃らせて頂きたい…。】

わたくしは、そう…思っていました…。
陶器のように…艶(つや)やかに…
鞣(なめ)したように…滑(なめ)らかに…

M-♂の【キモチ】に…わたくしは、応えたかったのです…。
わたくしの為にして下さる【剃毛】…。
男性が…剃毛する事で受ける不都合さえも…いとわないでいて下さるM-♂に…
【今】…わたくしが…【出来ること】…。
それは…

m-♀ 乳房⑮

《ならば…その状態を完璧に作り上げること…。》

それが…わたくしの…

《心の証(あか)し》…。

躊躇(ちゅうちょ)せず、真剣に向き合うこと…。
それに、尽きる…と思ったのです。

剃りながら、…陰毛の残り具合を確認し、M-♂の男根-penis-を手で、
右に傾けてみたり…
左に倒してみたり…
相変わらず、不器用なm-♀は、必死で御座いましたが…
それでも、気持ちを、ただ一点に集中しておりました。
何時しか…M-♂は、黙って、その様子を見守っていて下さいました。
その間も…ずっと…わたくしの肩口や背中に、お湯をかけ続けて下さっておられました。
そして…男根-penis-の熱さは…わたくしの【キモチ】を支えてくれました…。

……わたくしは……
微(かす)かに、口を半開きにし…
しきりに、自分の唇を舐め…下唇を噛んでいました…。
その【癖(くせ)】が出始める時…
わたくしの頭は…神経は研ぎ澄まされるように、冴え…
脳内麻薬-dopamine-で犯されているのです…。
呼吸をするのさえ…忘れるほど…
呼吸をしないでも…いられるほど…

m-♀ 乳房⑲

不思議なことに…わたくしの神経は、M-♂を【剃毛する行為】で、鎮静(ちんせい)されていました…。
しかし、相反して…深層の部分では、高ぶっているのです…。
その証拠に…わたくしの身体全体から、熱量が外側に向かって放射され…
奪われた熱の為、鳥肌が立っておりましたので御座います…。
愛液-Love juice-は…流れを止めることさえ出来ません…。
なぜなら…【愛液-Love juice-】は…、わたくしの…【想い】なのですから…
止められましょうや…?

…《否-いな‐》…

止められようはずは…御座いません…。
…その、愛液-Love juice-は、徐々に…粘りを増しているようで御座いました…。

…そんな…極限の状態が続いていました…。

…浴室-bathroom-の中…《ふたつ》の【白い影】が…沈黙の中…重なっておりました…。

…暫(しば)らくして…わたくしは…
やっと…息を深く吐き出しました…。

m-♀ 乳房⑯

『は…あぁ…ぁ…。』

お腹の底から、止めていた息を絞り出しておりました…。

m-♀ 乳房⑰

見た目…
ある程度まで…剃り上げられた様に思われたからです。
わたくしは、一度、自分の傍(かたわ)らに白いカミソリを置かせて頂き…
右手の掌(てのひら)をM-♂のお臍(へそ)の…下…
その辺りに置かせて頂きました…。

すっ…

と…M-♂の下腹部に残っている泡を、撫(な)でる様に、拭(ぬぐ)いました…。
すると…やはり、上手に剃れていない箇所が…かなりありまして…
自分の不器用さが歯がゆく、悔しい思いで…M-♂に申し訳ないこと…
…と思いながら、もう一度、湯船から泡を掬(すく)い取りました。
すると…
M-♂が、お声を掛けて下さいました…。

『…カミソリを、かしてみて下さい…。最後は、私がやりましょう…。見ていて下さい…。』

と…仰って下さったのです。

『はい。M-♂…。上手に剃れなくて申し訳御座いません。』

と…申し上げながら…
わたくしは、御言葉通りに、傍(かたわ)らに置いてあった白いカミソリの柄(え)を差し出させて頂きました。
M-♂は…

『そんなことはありませんよ。多分…カミソリが切れないのですよ…。』

と、微笑まれ、わたくしの差し出した白いカミソリを受け取って下さいました…。
わたくしは、先程、手にとった泡を、M-♂の股間に乗せ…同時に、M-♂の男根-penis-に絡んでいた左手を、外させて頂きました。
その男根-penis-に…今度は、M-♂の手が添えられました…。


M-♂…【自(みずか)ら】の…

《剃毛》…が…

始まりました…。

わたくしは…立てていた膝(ひざ)を、ゆっくりと下ろし…
M-♂の眼の前…
正坐をさせて頂きながら…
拝見させて頂くことになりました…。

m-♀ 乳房⑱

わたくしは…
【わたくし】…m-♀が…M-♂を、剃毛をさせて頂いた高揚が、そのまま引き継がれ…
はしたなくも…更に、興奮する気持ちが、わたくしを包み込んでおりました…。

To be continued…

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